さらに時代が進むと、職人さん達が各々専門のグループを作るようになり、中でも仕事の中心であった大工の棟梁が色々と取りまとめるようになりました。
それまでお施主さんが個別に頼んでいた職人さんたちも、仕事に慣れた大工の棟梁の下で作業を共にするようになると、作業性が大幅に向上し、専門化がさらに進みました。それぞれが早くすべてが便利なのですから、必然的にそうなってきたのだと思います。
当初はお施主さんが自分で各職人さんたちを雇い、別々に賃金を支払っていたと思われますが、次第に大工の棟梁がまとめて請け負う様になりました。施主は賃金のみを支払い、家づくりはプロの職人さんたちが専門で行うようになっていったと思われます。
こうなってくると家づくりは大きな変貌を遂げ、お施主さんは賃金のみを支払い、家づくりは大工の棟梁に任せきりになりました。大工さんは、いつもの慣れ親しんだ間取りの家を造るようになり、各地域の建築の形態が統一化していったものと思われます。 |