1.以前は、改良型くみ取り便所が主流でしたが、家庭用小型浄化槽の出現で水洗式の便器が普及し、
さらに公共下水道敷設により、多くの地域が水洗式の便所になりました。公共下水道無敷設地域でも自然環境保全の目的で大半が合併処理浄化槽になりました。
簡易浄化槽・くみ取り便所の地域もありますが、ここでは水洗式でお話を進めます。 2.通常、半間×1間のスペースごとに大便と小便を区別したタイプと、半間×1間に大小兼用の便器を設置するタイプがあります。 また、和風大便器と洋風大便器のタイプがあり、現在の大半が洋風大便器を使用するようになりました。 現在の新築では2階に便所を計画するパターンが多くなり、一家に2箇所の洋風大便器が普通になりつつあります。 既存の2穴の便所を改良する場合、大小二つの便所を一つの大きな空間にして洋風大便器とデザインカウンターを設ける場合もあります。 3.床 1.便所床面は滑りの少ない浸透性の無い建材を使用し、さらに床下に断熱材を設けると健康・安全につながります。 2. 最近は床面をふき取る方法で清掃するので、出入口の段差を無くすことが可能です。 3.便所床はビニール系クッションフロアーが維持管理も簡単で清潔です。 4.壁 1.現在の便所腰壁は床下から耐水ボードにビニル壁紙(クロス貼)が大半です、衝撃などにも安全で外観も綺麗です。 以前の便所の腰壁は洗浄のためにタイル張りが大半でしたが、最近は床面をふき取る清掃ですので、特に問題が無いようです。 2.便所上壁も石膏ボードにビニル壁紙(クロス貼)でデザインを統一するのが流行です。 5.天井 1.以前の便所天井は石膏ボードに塗装か、テックス張りが主でしたが、現在ではビニルクロス貼が大半で、やわらかなイメージを演出するのが流行のようです。 2.既存天井面に釘等のさび止めをし、ビニル壁紙(クロス貼)を貼ることも出来ます。 6.開口部 1.窓アルミサッシュはペアガラスの二重ガラスが、室住環境の保全に効果(騒音対策、結露、保温、断熱、等)があります。サンルーバー(ジャロジー)が換気対応に良い。 2.内部開戸は廊下側(避難側)に開くことが大切です。出来れば片引戸に変えると良い。 7.照明器具 1.現在の便所は人感センサ−の照明器具、換気扇が便利です。 8.設備 1.市販の大便器には暖房便座、温水洗浄器、自動洗浄、脱臭器、等々様々な装置が盛り込まれていますので、単に用を足すというより何か頼もしい感じさえしてきます。 2.便所で読書をしたり、TVを楽しんだりと言われる方もおられますが、便通は人間の大切な健康な営みですから、快適な一日を過ごすためのテクニックなのでしょう。 現在では便所も様々なデザイン有りですから、各々の生活スタイルに合ったタイプの設計を選ぶことが出来ます。 |